こんにちは、里山移住者ブロガーのchayo(@bloggers_chayo)です。

今回はchayoのお気に入り小説、古内一絵さん著「マカン・マラン」シリーズ3冊目の「きまぐれな夜食カフェ」を紹介します。

全4冊のシリーズものだけど、どの本から読んでも楽しめます。

ちなみにchayoもパパリンもこの3冊目から読み始めて、その後は1冊目から読み直し。

そのせいで店主のシャールさんのイメージが、chayoの中ではキングダムの「王騎」。大きな口でにっこり笑い、「コココ」と笑う姿。

第三話で違うことに気が付いて、ビックリしたよ(笑)

「マカン・マラン」シリーズのあらすじ

商店街の路地裏で、夜中にひっそりと営業しているのが、夜食カフェの「マカン・マラン」。

店主はドラァグクイーン(派手な女装をする男性)のシャール。

昼間はド派手なドレスが並ぶファッション店だが、夜は夜食カフェ「マカン・マラン」になる。

悩みを抱えたお客が「マカン・マラン」と出会い、シャールの手料理と言葉に背中を押され、新しい一歩を踏み出すというストーリーが主。

主人公は悩みを抱えるお客たちで、毎回変わります。その主人公の悩みも赤裸々で、リアリティー感が半端ない。だから小説の世界にひき込まれちゃいます。

中には心がすねて、ひねまくっている人もいる。でも、どんな人へも店主のシャールの言葉は心に響き、新しい一歩を踏み出すんですよね。

その一歩は、小さい。でもその小さい一歩が、その後の人生を大きく変えていくー

 

シャールは病気もちで、第1巻の最後では成功率50%の手術に挑んだほど。

だからシャールの作る料理は、マクロビをアレンジした体に良い物ばかりです。

 

尚、ドラァグクイーンの一例は、下写真のような姿。独特なメイクとドレスです。


出典:https://lgbt-life.com/topics/dragqueen/

愛犬

ママが気になったシャールさんのうんちくを、あたしが紹介します

きまぐれな夜食カフェ マカン・マランみたびの各話のあらすじと料理

各4話のお話です。

第一話「妬みの苺シロップ」

主人公は、大手パソコンセンターのコールセンターで働くフリーターの綾。仕事はつまらないが、既に4年働いている。

綾のもう一つの顔は、狙った相手をけなす専門ブログの運営者。世の中を妬みまくっている綾のうっ憤を晴らす、密かな楽しみだ。

最近の狙いは、去年デビューした漫画家の藤森裕紀。裕紀のSNSを入念にチェックし、ときには意地悪なメッセージを送って嫌がらせをしている。

だが、ある日、不況のためにコールセンターの仕事をクビになりそうに。

ショックのあまり、綾は裕紀のお気に入りの隠れ家カフェを見つけて、ネットにさらしてやろうと考える。裕紀のSNSのヒントを頼りに、マカン・マランを探し始めてー

今回シャールは綾のために料理は作りません。でも代わりに、苺シロップのレシピを書いたメモと保存瓶をあげます。

誰かをひがんだり、妬む夜に、シャールさんは保存食を作ります。その一つが、苺のシロップだから。

ちなみにシャールさんが作る保存食は、オレンジビネガー、リンゴのローズ煮、ブルーベリーシロップ、レモンカード、梅シロップetc。

本で紹介されていた苺シロップの作り方は、簡単

  1. 洗った苺の水気をふきとり、瓶の中に入れる
  2. 同量の砂糖(シャールさんのおすすめはキビ砂糖)を入れる
  3. 酢を振りかける
  4. 冷暗所で保存して完成

これだけで美味しいイチゴシロップが出来上がり♪炭酸水で割って、苺ソーダーにしても♡

こちらが似たようなレシピ。参考にしながら、今度つくってみようっと(^^♪

愛犬

酢には体をあっためて、入眠を深くする作用もあるから、寝る前に苺ソーダーはピッタリだよ

第二話「藪入りのジュンサイ冷や麦」

主人公は元料理人で、今は心の病で病院に通っている省吾。

省吾は子供の頃から料理が好き。料理人になるために、調理学校を卒業してから、家族経営の割烹料理の見習いになった。

だがそこでは掃除ばかりで、2年たっても包丁さえ持たせてもらえず、悶々とする日々。

そんな頃、サンパウロにある世界一有名な店「ジパング」が、日本で短期間の出店をすることに。

ホールスタッフの選考を兼ねた料理コンテストがあり、それに応募して、省吾はたった2名のホールスタッフに採用される。

だがジパングは正統派の日本料理とほど遠く、戸惑う日々。それでも省吾は懸命に働くが、ホールスタッフが終わると同時に病気を発症し、生活すらままならない状態に。

一方同じくジパングのホールスタッフとして働いていた芦沢は、その経験をしっかりと自分のモノにし、念願の自分の店をオープンさせる。

招待された省吾は、芦沢のお店のオープニングレセプションに向かう。その道中、マカン・マランの常連客のさくらと会ってー

全粒粉の冷や麦。ノリとシソと白ごまを散らした冷や麦で、たっぷりの薬味と、ジュンサイの麺つゆで、つるつると食べます。

昆布と鰹節、干し椎茸でしっかりとダシをとっているよ。

愛犬

砂糖や添加物をとりすぎると体が陰に傾いて、体温が低く、血流も悪くなり、頭痛がするよ。とりすぎないように気を付けて!

第三話「風と火のスープカレー」

主人公はタワーマンションに暮らす裕福な主婦の燿子(ようこ)。47歳ながら細身のスタイルを維持する美魔女。

優雅に暮らしているようにみえるが、実際はそうでもない。

人の不幸を蜜のように味うのが趣味の主婦仲間にうんざりだし、夫婦仲がよく見えるが実は冷え切っていて、仮面夫婦。

しかも夫の浮気が原因での離婚が決まり、離婚式まで開くのだ。

燿子は結婚式のウェンディングドレスをつくってもらったシャールの店を訪れてー

インディカ米のサフランライスと一緒に食べるのが、ビーツのスープカレー。

スープカレーにはオクラ、ニンジン、紫玉ねぎ、アスパラガス、レンズ豆など、野菜がたっぷり入っているよ。

愛犬

ビーツは「奇跡の野菜」「食べる輸血」といわれるほど、栄養価の高い野菜だよ。ロシア料理のボルシチに使われているよ

マクロビオティックは体質や食べ物を陰と陽にわけて、足りないものを満たしていく。

一方アーユルヴェーダでは、体はヴァータ(風)・ピッタ(火)・カパ(水)の3つのエネルギーにわけられ、その中で過剰なものを抑えていくという考えです。

第四話「クリスマスのタルト・タタン」

主人公はマカン・マランの常連客の久佐子(ひさこ)。近くのボロアパートに一人で暮らしているが、実はマカン・マランを含む周辺の土地権利をもっている地主さん。

70の半ばを過ぎ、80も見え始め、1週間後のクリスマスイブまでに終活しようとエンディングノートで準備を始める。

ノートに従い、久佐子は過去を振りかえるー

尚、6年前からシャールさんのお店になった古民家は、久佐子が幼少期をすごし、祖父が晩年まで暮らした、思い出深い家です。

タルト・タタンは久佐子の好物で、祖父との思い出のケーキ。chayoでも作れそうなレシピはこちらで、美味しそう~( *´艸`)

他に登場する料理は、八頭(やつがしら)の和風ポトフ。八頭、レンコン、ニンジン、カリフラワーなどが入っているよ。

愛犬

八頭は里芋の一種。ねっとりして、甘くて、天然のお餅みたい。腸にも良いし、体を温めてくれるし、おめでたい食べ物でもあるよ

マカンマランに登場した別の料理は、北インド地方の料理で、カレーのようなコルマ。

ベースのスープにペーストしたカシューナッツをたっぷり使っていて、そこに人参、大根、ズッキーニ、カリフラワー、ブロッコリーなどの野菜がたっぷり♡

きまぐれな夜食カフェ マカン・マランみたびの参考文献

  • 美人のレシピ マクロビオティック雑穀編
  • organic base 朝昼夜のマクロビオティックレシピ
  • アーユルヴェーダ食事法 理論とレシピ 食事で変わる心と体
  • アーユルヴェーダ治療院のデトックスレシピ
  • 季節を楽しむジャムと果実酒
  • トルコの伝統手芸 縁飾り(オヤ)の見本帳
  • トルコのちいさなレース編み オヤ
  • 思いが伝わる あなたと家族のエンディングノート
  • 旅立ちのデザイン帖 あなたらしい”終活”のガイドブック
  • よくわかる板前割烹の仕事
  • 完全理解 日本料理の基礎技術
  • 古典落語 金馬・小圓朝集

           

きまぐれな夜食カフェ マカン・マランみたびの感想

chayoはこの本を最初に読んでいたので、第一話で登場した苺シロップが気になってしょうがない。苺ソーダー、飲みたい!

食いしん坊なchayoはいろんな料理がでてくる小説が大好き。知らない料理やレシピ、それにいろんなうんちくも大好き♡

だから実は第1作の「マカン・マラン 二十三時の夜食カフェ」を読み直したら、ちょいと料理が少なくて、物足りなかった(笑)。

でも2作目の「女王さまの夜食カフェ」からは料理がパワーアップして、楽しいったらありゃしない。作りたい料理も、どんどん出てきたよ!

ちなみに第1作も、シャールのキャラが際立っていて、ストーリーも面白い。料理はちょいと物足りなくても、充分楽しめるよ(‘ω’)ノ

 

今回の話は、chayoは第一話が好き。でも主人公の綾は、大嫌い!大嫌いだけど、綾みたいな人はいる。何にでもいちゃもんつけてくる人が、ネット世界にはいる!

一応、弱小ながらブログを書いている身だし、こういう人の心境がちょいと分かったよ(笑)

今回シャールさんが、綾へかけた言葉が重い。

”自分には何もない”と思っている綾でも、病気のシャールさんを見れば、「健康」であること、「女の体」であることを感謝するよ。

しかも綾には「若さ」もある。これから、やり直しがきくってもんですよ。

 

また第四話の久佐子の話も好き。終活をしている久佐子にかけたシャールの言葉がジンとくる。

「大事なのは、先のことをあれこれ気にかけるより、今をできる限り上機嫌にすごすことなんじゃないかしら」

娘とパパリンと一緒に過ごせる「今」を、しっかりと楽しみます(*^-^*)

次の最終巻である第4作目の話はこちら。最終話はシャールさんが主人公だよ(‘ω’)ノ

マカン・マランの第一弾、第2弾はこちら!