こんにちは、里山移住者ブロガーのchayo(@bloggers_chayo)です。

今回はchayoのお気に入り小説、古内一絵さん著「マカン・マラン」シリーズの4冊目。最終巻の「さよならの夜食カフェ」を紹介します。

マカン・マランはストーリーも面白い。悩みを抱える主人公たちがマカン・マランの店主シャールさんの料理と言葉をきいて、今度どうするのか?

気になって、ついつい読んじゃいます。

また食いしん坊なchayoは、話に登場する料理に興味津々!健康に関する豆知識も好きなんで、最高です(*^^*)

マカンマランシリーズのあらすじ

商店街の路地裏で、夜中にひっそりと営業しているのが、夜食カフェの「マカン・マラン」。

店主はドラァグクイーン(派手な女装をする男性)のシャール。

昼間はド派手なドレスが並ぶファッション店だが、夜は夜食カフェ「マカン・マラン」になる。

悩みを抱えたお客が「マカン・マラン」と出会い、シャールの手料理と言葉に背中を押され、新しい一歩を踏み出すというストーリーが主。

主人公は悩みを抱えるお客たちで、毎回変わります。

その主人公の悩みも赤裸々で、リアリティー感が半端なくて、ついつい小説の世界にひき込まれちゃいます。

 

尚、シャールは病気もちで、第1巻の最後では成功率50%の手術に挑んだほど。

だからシャールの作る料理は、マクロビをアレンジした体に良い物ばかりです。

 

ドラァグクイーンの一例は、下写真のような姿。独特なメイクとドレスです。

出典:出典:https://lgbt-life.com/topics/dragqueen/

さよならの夜食カフェ マカン・マランおしまいの各話のあらすじと料理

今回も各4話のお話です。

第一話 さくらんぼサクランボティラミスのエール

主人公は高校2年生の希実。亡き母が憧れたお嬢様学校に通っている。

友達5人と仲良く過ごしていたが、最近うまくいっていなくて、微妙な雰囲気。

友達のために得意のビーズアクセサリーを作ってプレゼントしているが、ある日、もっと特別なものが欲しいとまで言われてしまう。

友達って面倒くさいと思いつつ、何とか頑張ってアクセサリーを作ってプレゼントしようとするが、友達の本音を聞いてしまいー

ココアパウダーをふるい、さくらんぼを載せているティラミス。

ティラミスはチーズを使ってなくて、でもチーズのような味わい。希実も久佐子も、シャールに言われるまでチーズと思っていたほど。

その正体は、ココナッツクリームに、白みそと甘酒を加えたもの!

 

他の料理は、ベジタブルパイ。サクサクパイ生地の中に野菜がたっぷり♡

ヤングコーン、アスパラガス、スナップエンドウ、カボチャ、リーキ、プチトマト、カリフラワー、ブラウンマッシュルーム、新ジャガイモ。

第二話 疑惑のキャロットケーキ

主人公は、日本料理界の革命児の庸介。昨年、30歳に念願に自分のお店「ASHIZAWA」をオープンさせた。

一人前になるまでに10年、板長になるにはそれ以上の修行時間が必要とされる日本料理界において、異例の速さ。

庸介は、サンパウロにある世界一有名な店「ジパング」でホールスタッフを務めたことから、「世界一」というキャッチフレーズで、いろんな業界とタイアップしている。

他にも積極的にテレビに出演し、多くの人に影響を与える”インフルエンサー”と言われる人々とのイベントを企画したり、メディア戦略を駆使。

そのおかげで「ASHIZAWA」は値段は高くても、半年後まで予約で埋まっているほどの人気店!

ちなみに庸介もツイッターで多くのフォロワーを抱えるインフルエンサーの一員。

だがツイッターで”ご飯が炊きたてじゃない。偽装だ”、と絡まれたのをキッカケに、あるフォロワーと言い合いになり、食品偽装をかばったと受け取られ、それが元で大炎上!

しかも毎年コンテストで世界一になっていた「ジパング」が、その座を降りた上に、閉店することに!

”世界一”のキャッチフレーズは使えなり、ツイッターの炎上騒動も重なり、店の予約もどんどんキャンセルになっていく。庸介、大ピンチ!

落ち込む庸介が訪れたのは、かつてジパングで一緒にホールスタッフとして働いた省吾。省吾と一緒に出かけたのがマカン・マランだったー

今回は第3巻「みたび」の第二話で主人公だった省吾。省吾と同じジパングで働いていた庸介のお話です(‘ω’)ノ

キャロットケーキを作るのはシャールさんではなく、庸介。

和食のプロの庸介のつくる大根餅の作り方

  1. 干し椎茸と干し海老を料理酒でもどして、ダシをとる。
  2. ダシをとった調理酒と千切りにした大根でをあわせて鍋にかけ、煮立ってきたら灰汁をすくう
  3. 大根がしんなりしたら、みじん切りにした乾物を鍋に戻し、塩と胡椒で味を調える
  4. 粉粉を混ぜながら、足していき、年度が出てきたら火を止める
  5. パウンドケーキの型に流し込み、蒸気が出ている蒸し器の中に入れて、蓋をする
  6. 蒸す
  7. 蒸し終わったら、型から外し、1センチ幅に切り分ける
  8. フライパンにごま油をひき、炒める
  9. ひっくり返して、両側に焼き目を付けたら、完成
愛犬

キャロットケーキと聞くと甘いケーキだと思うけど、シンガポールでは大根餅のこと!ちなみにシンガポールでは大根のことをホワイトキャロットと呼ぶよ

第三話 追憶のたまごスープ

主人公は、タワーマンションの最上階で優雅に暮らすトロフィー妻の更紗。

20歳以上も年上で、2回の離婚歴はあるが、裕福な夫。

夫から家事よりも、”いつも身綺麗でいてほしい”と言われ、家事は一切せず、エステや美容院に通い、いつも身綺麗にしている。

飾られているトロフィーのごとく、まさしく更紗は、見栄えのする”トロフィー妻”だ。

タワーマンションに暮らすセレブ達とスポーツジムへ行ったりと一緒につるんでいるが、セレブ達は人の噂話ばかりで、内心、うんざりもしている。

だが夫に女の影もみえはじめ、25歳という年齢に差し掛かり、更紗は焦りを覚える。夫は25歳以上はダメな、”若い”女好きだからだ。

そんな頃、更紗は妊娠が発覚!だが夫からは「子供は要らない」と告げられ、困惑。周りに頼る人もいない。

更紗は中学時代の友達の伸世をフェイスブックで見つけて連絡し、なんとか会うことに成功するがー

今回は同じく第3巻「みたび」の第三話で主人公だった燿子のタワーマンションの友達、更紗のお話です(‘ω’)ノ

つわりで食欲が全くない更紗のために、シャールさんがつくったのが、アーユルヴェーダのラッサムスープ。

調味料をほとんど使わず、野菜やハーブのブロスだけを使っている。具は別にして、スープの上澄みだけを飲む。

シャールさんオリジナルは、ブロスに昆布を加えて、トマトとライムのしぼり汁を加えているよ。

ちなみに食欲のない更紗もラッサムスープは食べられたから、2杯目は、とき卵もスープに加えているよ。

第四話 旅たちのガレット・デ・ロワ

最終話の主人公は、シャール。シャールは物心つくことから、心の違和感を隠し、両親や周りから求められる人物像を務めあげていた。

エリート会社員としてバリバリ働いていたが、ニューヨーク駐在中に進行性の病気が発覚!

その時シャールを支えてくれたのが、ニューヨークのパブにいるドラァグクイーン。彼女たちはシャールの本質を見抜いていたのだ。

そしてシャールは、”本来の自分”をさらけだすことを決意。

治療を続けながら、服飾の専門学校に通い、退職金を頼りに「ダンスファッション店」を開いたのだ。

そして最後にシャールは”特別な人”と会い、これからもマカン・マランは続いていく。

今回は常連客やジャダたちの仕事納めの12月28日に、シャールが出欠の連絡をとってまで準備したケーキ、ガレット・デ・ロワ。

本当は1月6日の公現祭に食べる、フランスの特別なお菓子。

フェーブといわれる陶器が1個入っていて、誰に当たるのかは不明。当たった人は王冠をかぶり、王として1年間祝福を受けると言われている。

アーモンドクリームとカスタードクリームを混ぜたフランジパーヌというクリームをパイに詰めるが、シャールはカスタードクリームの代わりに裏ごししたサツマイモを使っているよ。

上の挿絵はシャールさんのお気に入りのバタフライピーのハーブティー。赤道付近の熱帯地域に生息するマメ科の植物で、青色のお茶。

眼精疲労や美肌、美髪効果もあって、タイでは女性に大人気(‘ω’)ノ

さよならの夜食カフェ マカン・マランおしまいの参考文献

  • 美人のレシピ マクロビオティック雑穀編
  • リリアン編みで作る大人のビーズアクセサリー
  • チェコメイトビーズのアクセサリー
  • 小さな奇跡を起こす15の方法 天然石ビーズアクセサリーの作り方
  • 食品偽装との闘い ミスターJAS10年の告白
  • 食品偽装 起こさないためのケーススタディ
  • 食品偽装の歴史
  • フランスの季節を楽しむお菓子作り
  • お菓子の由来物語
  • フェーヴ お菓子の中の小さな幸福
  • 和食のごちそう 丁寧に作り、自由に楽しむ、おもてなしの料理
  • やさい割烹 日本料理の「野菜が8割」テクニック

           

さよならの夜食カフェ マカン・マランおしまいの感想

今回は最終話のシャールさんの話に一番ウルっときました。

シャールさんは不思議な魅力を持っていて、”魔法”を使ってみんなを元気に出すという印象。

でも悩みを抱えた人がシャールさんの言葉と料理で元気になるたびに、シャール自身さんも励まされていると知って、”なるほどな~”と思った。

またシャールさんは、今は一人の時間を楽しめるけど、それは”孤独じゃない”ことを知っているからというのには、納得。

シャールさんを慕う人がいるからこそ、一人の時間も楽しめるんですよね。

chayoもパパリンと保育園の娘がいる。だからこそ、一人の時間が”貴重”で”贅沢”になったからね。

そして最後、シャールさんがあった”特別な人”にも驚いたよ( *´艸`)

だからか古内さんのデビュー作であり、マカン・マランの原点であるというこちらの本を読み始めました。尚、最初のタイトルは「快晴フライング」で違うから、気を付けてね(‘ω’)ノ

尚、マカン・マランが好きすぎて、古内さんの他の著作を読み始めています。はまるとはまりまくるのが、chayoです(*^-^*)

マカン・マランの他の本のまとめはこちら!最初から順に並んでます。