こんにちは、里山移住者ブロガーのchayo(@bloggers_chayo)です。

山形県で過ごした大学時代には、秋になると河原で芋煮会を友達と楽しんでました。

でも面白いのが、山形では牛肉+醤油味なのに、その後に暮らした福島では豚肉+味噌味だし、具材も違うんです。しかも宮城でも違う。

そこで今回は東北ではすっかり定番している秋の芋煮の起源と、県別の味についてまとめてみました(‘ω’)ノ

芋煮会とは?

芋煮会は秋に河原で数人が集まって、家族・友人・学校・職場などの人とたちと、グループで「芋煮」を作って食べる集まりのこと。

ちなみに里芋が収穫される10月初旬ごろからスタートし、11月初旬までがピーク。寒くなると終わります。

山形で暮らしたのは大学時代だけだったけど、サークル仲間、クラスの友達たち、いろんな集まりの芋煮会に呼ばれて、だいたい3回くらい?は呼ばれたかな。

しかも河原を見回すと、家族連れ、会社の人たちの集まりといったグループがたくさんありました。

山形県民にとって、「芋煮会」は生活に密着している、秋の定番行事なんです(‘ω’)ノ

東北の芋煮会がある県は?

宮城、山形、福島で芋煮会は盛ん。秋田、岩手にもあるよ。

ちなみに里芋が育てられる北限よりも北にある青森には、芋煮会は普及していません。

また福島の会津地方は、秋の収穫祭として昔から、キノコ・里芋・大根などが入った鍋料理を「きのこ山」と呼びます。だから芋煮のことを「きのこ山」と呼んだりするよ。

岩手や秋田では、芋煮を「芋の子」「芋の子汁」「芋の子煮」と呼び、芋煮会を「芋の子会」「芋の子食い」と呼びます。地域によって、呼び方も違うもんです(‘ω’)ノ

芋煮の起源は?

芋煮の起源を調べると、多くが「農村の収穫祭」。ただ山形の最上川では船運の鍋料理が、起源です。

農村の収穫祭

江戸時代では、米の不作に備えて里芋が栽培されていました。

でも里芋は寒さに弱く、特に東北では寒さが厳しくて、越冬が難しい。だから里芋を消費する意味も兼ねて、「芋煮会」が広まったよ。

ちなみに最初は数人で、野外で鍋を囲んでいました。今みたいに大勢で河原で芋煮会をするようになったのは、1960年代の高度経済成長期、レジャーブームの頃からです。

ママ

秋はお米の収穫もあるし、実りの秋。昔は収穫を大事にしていたから、収穫祭には納得です

山形県では船運の鍋料理

元禄時代(1688~1704年。5代将軍徳川綱吉の時代)、山形県は穀倉地帯だったこともあって、船運が盛んでした。

最上川の船運にかかわる人が野外で鍋料理をするようになったのが、庄内地方の「芋煮」の起源説。

鍋は、近くの小塩地区の名産だった里芋と、船に積んでいた「棒鱈」と、最上川でとれたザッコ(稚魚)を一緒に煮たもの。

ちなみに、山形県では明治時代(1868~1912年)頃から、河原で芋煮をしていました。

山形市で開催されるショベルカーを使って専用の6.5mの大鍋で芋煮を作る「日本一の芋煮会」。これは1989年から始まってます。

各地の芋煮の味は?

次は芋煮の味。使う肉と味つけで、だいたい5つに分けられます。具材も地域によって、それぞれ違うよ。

豚肉の味噌味 宮城県、山形県庄内地方、福島県浜通り地方
牛肉の醤油味 山形県内陸部
とりすき風 岩手県、秋田県
寄せ鍋風 三陸海岸沿岸、最上川の河川交通の要所
豚肉の醤油&味噌味 福島県

chayoは山形県で大学生活を過ごしたから、内陸の味付けの牛肉醤油しか知らなかった。

でも他の芋煮が盛んな宮城県では、豚肉みそ味。福島では豚肉で、醤油&味噌味のブレンド。

だから芋煮といえば、豚肉みそ味の方が一般的なのかもしれないね。

でも全国的には山形の芋煮の知名度が高いみたい。

尚、とりすき風とは、鶏肉を使った醤油味の芋煮のことです(‘ω’)ノ

ママ

みそ味で豚肉だと「豚汁」と同じ?と思うかもだけど、地元の人にとって、芋煮は芋煮!豚汁とは別物だよ

各地方の芋煮レシピ紹介!

地方をクリックすると、レシピに移動します。尚、各写真はリンク先の写真を使ってます<m(__)m>

山形県庄内地方の芋煮 豚肉味噌味。イリコダシと厚揚げが入るのが特徴
山形の芋煮 牛肉で醤油味。具材も少なくシンプル。この芋煮がchayo家の定番!
仙台風の芋煮 豚肉味噌味。仙台味噌を使うのが特徴。具沢山!
岩手の芋煮(芋の子汁) 醤油味で鶏肉のとりすき風。岩手県では「芋煮」を「芋の子汁」と呼ぶよ
秋田の芋煮 醤油味で鶏肉。秋になると「鍋っこ遠足」といって、河原で「芋の子汁」を作って食べるよ
福島の芋煮 豚肉で、味噌&醤油のブレンド。具沢山!

芋煮会についてのまとめ

芋煮の起源について調べてみたら、地域によっては違うけど、秋の収穫祭が多いです。

寒さに厳しい東北では里芋の保存が難しいから、「里芋を冬前に食べきる!」という話には、納得。

やはりその土地で発展した料理というのは、その土地の気候やらなにやらが関係しているもんですね。

20歳代の頃はそういうのに興味すらなかったのに、40歳過ぎてからの今は調べるのが楽しくなってます(笑)

またchayoが作る芋煮は、大学時代を過ごした思い出の牛肉醤油味。具材も少なくシンプル味で、chayo家の定番料理です。

この芋煮しか知らなかったけど、福島では醤油&味噌のブレンドで、宮城では味噌味。県によっても違うもんですね。

しかも調べてみたら岩手や秋田では芋煮を「芋の子汁」と呼んでいるし、秋田では「鍋っこ遠足」という行事まである。その土地ならではがたくさん!

どの味が一番美味しいか?よりも、それぞれの土地の味が、その人にとっての芋煮味。

みんなが自分の好きな芋煮を食べて幸せになれれば、それが良いよね(*^-^*)