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【読書メモ】 フィンランド 豊かさのメソッド

フィンランド 豊かさのメソッド

最近では、北欧の社会福祉の整備された環境に対し、日本とは状況が違うとか、北欧でも問題はあるとかいう人もいますが、やはり子育てや教育が優れている点、政治がクリーンである点などまだまだ見習うべきことはたくさんあると思った。

例えば、日本を一つの国として見るのではなく多数の地域として見た場合と、各地域で参考にすべき国が異なると思う。

P15
フィンランドの面積は日本から九州をとったくらいで、そこに約500万人の人々が暮らしている。
国土の約70パーセントは森林で、10パーセントは湖である。
どこに行っても、森と湖があり、人々の生活に欠かせないものとなっている。

P49
フィンランドの学校だが、日本との大きな違いの一つはクラスの規模である。一クラス平均25人ほどで、少し田舎に行けば複式学級が当たり前だ。
交通費はすべて市町村が負担する。それは中学、高校に関しても同じだ。

そういう意味で、子育て・教育に力を入れる、効率的に考えて暮らす、森林業・エンジニアリング・情報通信技術などに力を入れる、というのは田舎が生きる術として価値があるのでは。

P106
フィンランドの社会保障制度でやはりすごいと思うのが、国の子育て支援だ。とにかくこの国は母親と子どもたちにやさしい。

P24
フィンランドの主要産業というと、森林業、金属・エンジニアリング、情報・通信技術(ICT)の三つがあげられる。

P33
1990年代のはじめ、フィンランドは経済危機に襲われた。失業、不動産価格の暴落、貿易の衰退、そして銀行危機。
1993年12月、失業率はなんと約20パーセントにまで上った。
どうやって大不況から立ち直ったのだろうか。

P34
大不況に陥ったとき政府は、銀行がつぶれては経済が破綻してしまうということで銀行の改革・再生を行った。銀行の統合、不良債権処理、そして政府はこれからも銀行債務の支払いを保証することを議会で決めた。その次にしたのは、フィンランドの他の国にはない強さと弱点を考えることだった。そしてたどり着いたのがIT産業である。すでにIT産業のよい基盤がフィンランドにはあったので、それをいっそうのばすために、投資を惜しみなくすることにした。それと同時に大学と産業、地域をつなぐネットワークを全国に築いていった。

P35
不況克服のために次に必要だと考えたのは、この変化や改革を担う人材への投資だった。フィンランドは人口わずか500万人の国。他の国と対等にわたりあえる良い人材を創るためには、国民全体の教育水準を高めることが必須であった。その結果、90年代以降、教育制度の改革がおこなわれ、すべての国民に高等教育の機会が与えられるように様々な制度が整えられていった。

それにしても、クリーンな政治、税金の使い道がクリアというのは今の日本に一番欠けているところですね。

P36
「政治家の役割は、国がいかに危機に瀕しているかということを国民に知らせ、それを克服するには大きな変化、痛みが不可欠であるということをわかってもらえるように説くことだし、そして状況を判断しもっともふさわしいといえる決断を迅速におこなうことだ」

P22
2005年9月末に発表された世界経済フォーラム(WEF)による国際競争力ランキングでは、フィンランドが米国を抑えてまたまた一位についた。

フィンランドが一位になった要因はなんだろうか。当時の報告書によると、フィンランドが高く評価されたのはまず教育だった。そして国家財政の管理がうまくいっていることと、政治が腐敗しておらず、とてもクリーンであることだった。

懸念をあげるとすれば、高い税金といったところらしい。日本は技術面では高い評価を受けたが、財政の悪化や政府支出の非効率が順位を下げる要因となっていた。

P101
高い税金だが、使途はガラス張りで

P102
「税金が高いのは嫌だけれど、その税金の恩恵を受けて生活しているので、しようがない」

以下、気になった文章をメモ。

P28
フィンランドが国際競争力世界一位になったと言うと、よく「じゃあ、フィンランド人はよく働くのか」と聞かれるが、それはまったく違う。たしかにフィンランド人は真面目にものごとに取り組むけれど、休むことも忘れていない。平均的な勤務時間は朝8時から午後4時まで。フレキシブルな勤務時間を設けているところが近年多く、9時に行けば5時に仕事が終わり、基本的に労働時間は7時間半。それ以外はあまり残業をしない。残業手当がほとんど出ないので、残業をする意味がないのだ。4時を過ぎるとサッサと家に帰って趣味に没頭したり、家族と時間を過ごしたりする。

P58
ユバァスキュラ大学教育研究所の所長、ヨウニ・バリアルビ氏は近年の成功のカギとして、以下のことをあげている。
◇ 質の高い教育
◇ 偏差値編成や能力別のクラスなどがない
◇ 同じクラスでの特殊教育
◇ 学生のカウンセリングとサポート
◇ 少人数制
◇ 進学希望が多い
◇ 平等な義務教育
◇ 社会における教育の重要性が高い
◇ 教師という職業の社会的地位が高い
◇ 安定した政治
◇ 経済格差が少ない
◇ 地域差があまりない

P60
フィンランドの「教師の質の高さ」は、どの教育研究者、教師たちに聞いてみても、必ず一番に返ってくる答えだ。フィンランドの教師は小中高、どのレベルであってもほとんどが修士号をもっている。さらに専門はなんであれ、教職課程を受けていなければ正規の教師にはなれない。

P65
教師の質とともに大事なのは、カリキュラムや教え方である。以前、ある教育大臣を務めた人物がこう言っていた。
「教育で大切なことは情報を与えることだけではない。自分で考える力、問題解決力、理解力、適応力を養うことである。」

フィンランドでは、詰め込み式の勉強ではだめだという考えであり、できる限り自分たちが問題意識をもって勉強に取り組むように子どもたちを教育している。
フィンランドの試験には、日本でよくある穴埋め式選択式というのはなく、基本的には論述式である。

P68
教師の質の高さの次にフィンランドの教育の良さとしてあげられるのは、生徒間、学校間の学力差がないということだ。私立の学校は存在せず、どこの学校もほぼ一律に同じレベルとなるように努めている。
これだけクラスの平均化ができる理由は、まず一クラスの生徒数が少ないことだろう。

P93
大人になっても生涯勉強の強い意欲

P99
不況を乗り越えるために国民の再教育を奨励し、小さな国ゆえに一人ひとりの能力が国の重要資産である、と位置付けた政策が今、義務教育、高等教育、成人教育で花を咲かせつつある。しかしこれだけ教育に力を入れている国であっても、受験戦争といった競争もプレッシャーも学校や家庭にない。むしろのんびりとした、おおらかな空気が漂っている。それは中学での選択が一生を決めてしまうということではなく、回り道をしても、迷いながらも、いくらでもやり直しがきく社会や環境があるおかげであろう。教育は何も親のためや強制されるものではなく、自分の身を守るための、そして能力を高めるため切り札であり、努力したぶん、いずれ自分にプラスになって返ってくるという意識がこの国にはある

P108
現在、フィンランドの合計特殊出生率は1.8。1980年代の少子化の危機は過ぎて、現在は落ち着いているのだそうである。国の未来の納税者を増やすための努力はある程度の成果を生んでいるようだ。ただ、逆にいえば、これだけ支援制度が整っていても、それだけの理由で子どもを産む人が劇的に増えるとは限らないというのも事実だ。

P119
フィンランドでも社会の高齢化が進んでいる。
いずれ労働力不足に陥る可能性があり、また年金も問題の種となる。そこで最近、政府は高齢者雇用促進に向けての取り組みを始めた。

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管理人ちゃよが、2016年3月に岐阜県の山里へ移住するまでに実際にしたこと

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