野蛮人の読書術

P1
この本で私が伝えたいメッセージは、「読書こそが激動の時代を”自由に生き抜く術”を身につけるための、最良にして最短の道である」というものだ。

P2
いったい何から読むべきなのか途方に暮れてしまうほど…
忙しい現代人に必要なのは、効率的な読書技術である。それをご紹介するのが本書の役割だ。

P5
肝心なのは、どんな知識を身につける必要があるのか、そしてそのためには何から読み始めるのかを、まず明確にしておくことである。
P3
哲学者プラトン曰く「奴隷状態から抜け出した、哲人政治もおける理想のリーダーがそなえた素質」、これがリベラルアーツである。

P6
現代版のリベラルアーツは何からなるべきか?
・先進課題
・先端科学、数学、哲学
・宗教、思想、文化、歴史
・経済、金融
・政治、外交、地域研究
・コミュニケーション能力

先進課題を今のうちに知っておくことが、何よりも重要である。具体的には、グローバル化・高齢化・気候変動・資源・農業・教育だ。

本書は、3章から構成されている。

1. 「自由に生き抜く術」は読書で磨け
2. フロントランナーが教える読書術
3. 野蛮人のブックガイド「現代版リベラルアーツ」が身につく精選30冊
付録に、追加で読みたい20冊

第1章及び第2章が読書術に相当するが、特に第2章の著者とフロントランナーとの対談が面白い。これからのグローバル社会を生きる若者へのお勧め本は、読んでみようと思うものばかりである。

P34
エリートたちに共通する読書術とは以下のもの。
・基礎的な読書力があり、そもそもかなりの速読力を備えている。
・本のキュレーションは、信頼する身近な人に依る
・「はじめに」と「目次」を徹底的に読み込む
・アウトプットを想定して読む
・多彩な本を同時並行して読む
・内容を仲間内で確認し合う

また第3章では、東大EMPの課題図書中から30冊を精選し、著者による書評を加えている。(付録を加えると50冊)

東大EMPについて、初めて知ったが学んでみたいなと思った。

P48
「課題図書リストを手に入れただけで、東大EMPに来た目的の半分は達成できた」

P50
東大EMPの目指すもの、それは、価値観の多様化が進行するグローバル時代をリードするために不可欠な、幅広い教養と智慧を備えた全人格的能力の養成である。
このプログラムが追求するのは、あくまでも実践的な課題設定・解決能力の源泉としての、「教養・智慧」である。

それにしても、著者は書評がうまいなー。

 

以下、気になった文章をメモ

P26
アメリカの大学では、リーディング・アサインメントを完読すること自体は評価されない。読んで得たものを、実際の授業の中で自分の意見や解釈として披露できて、初めて評価されるのだ。

P36
「運をよくするには強運の人のそばにいるべき」と言うのと同じで、いい本に出会うにも、いい本を読んでいる人のそばにいるべきなのだ。

P42
「書評」を書いて、それをネット上などで公表する癖をつけておくことは最高の読書術である。
書評を公開する目的は、読んで得たものや、読むポイント、そして読む価値の有無を、その本の潜在読者に知らせることにある。

P51
東大EMPの講義の大きな特徴は、講師も受講生も「未知のことだけ語り、すでにわかっていることは語らない」という点だ。あらゆる分野の専門家に「まだ解決していない先進的課題」について講義させ、受講生は事前に提示された資料や文献を読み込んで「すでにわかっていることはすべて頭に入れた」前提で、議論して解決を目指す。

P67
本を読む時に一番重要なこと、それは、1冊の本のなかで自分に本当に必要なのはせいぜい2割くらいなので、そのポイントをちゃんと見つけて読む。

P69
「小さな変化を抑え込もうとするあまり、結果的に大きなリスクを負う」というテールリスク問題は、とりわけ日本人が考えるべきテーマだと思いますね。

P74
知の全体像を自分の頭の中に構築すること
どんな本を手にとっても「あ、この本はこのあたりの分類に入るな」というのがぱっと分かるようになります。

P82
読書は、元気な時に静かな環境でするのが一番です。私も含めて、現代人にはなかなかそんな理想的な時間はもてませんが、本を読むというのは本来相当な体力がいる作業です。
速読なら、ウィキペディアを引いた方が早い。

P226
さて、本書を通読された皆さんは、本書にご登場いただいた方の多くが「優秀な人の力を借りること」を読書術として挙げていることに気づかれたのではないだろうか。
いい他者との出会いによって、読書から得られるインプットはより豊かになり、豊かなインプットによって、自己を磨くことが、いい他者との出会いを増やし、親交を深めてくれるのだ。

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